テレワークを実施する際に気をつけなければならない点は、企業側だけではなく従業員側にもあります。
事前に注意点を知り、対策しておくことでストレスなく円滑にテレワークを実施できます。
この記事ではテレワークの注意点と、その対策について企業と従業員の2つの視点から紹介していくので、ぜひ参考にしていただければ幸いです。
テレワークとは?
日本テレワーク協会によると、テレワークとは「ICT(情報通信技術)を活用した場所や時間にとらわれない柔軟な働き方」としています。
テレワークは、企業と雇用関係を持ちながら行う「雇用型テレワーク」と、企業と雇用関係を持たずに行う「自営型テレワーク」の2つに大別されます。
以下の記事ではテレワークについて詳しく解説しているので、興味のある方はご覧ください。
テレワークの歴史・テレワークを導入する背景
1970年代に、自動車による大気汚染や石油危機に対するエネルギー不足対策として、アメリカの一部で初めて導入されました。
日本ではバブルを迎える1990年代に、都心の地価の急騰により郊外にサテライトオフィスを設置したのがテレワークの始まりとされています。
2000年代に入ると、インターネット利用の一般化や安倍内閣発足後、国の成長戦略の中にもテレワーク推進が盛り込まれたことで、テレワークの導入が一層加速しました。
そして2019年には、新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大が懸念される中でも事業を継続するために、多くの企業がテレワークを導入したことで、今では一般的な勤務形態となりつつあります。
在宅勤務・サテライトオフィス勤務・モバイルワークとは
次に、雇用型テレワークに分類される「在宅勤務」「モバイルワーク」「サテライトオフィス勤務」の3つの形態について解説します。
在宅勤務
在宅勤務とは、「企業に雇用されながらICT(情報通信技術)を活用して自宅で就業する勤務形態」を指します。
しばしばテレワークと混同して用いられている「在宅勤務」という言葉ですが、実はテレワークの中の1つの働き方です。テレワークは在宅勤務よりも広い概念のため、正確には異なります。
なお、以下の記事ではテレワークについて詳しく解説しているので、興味のある方はご覧ください。
サテライトオフィス勤務
サテライトオフィス勤務とは、「会社以外のオフィスや遠隔勤務用の施設で働く勤務形態」を指します。
サテライトオフィス勤務は作業効率の向上を実現できるほか、地方の使われていない施設を利用することで地方創生の効果も期待されている働き方です。
モバイルワーク
モバイルワークとは、「カフェや移動中など、自分の好きな場所で働く勤務形態」を指します。
働く場所が自宅に限られている「在宅勤務」や、会社以外のオフィスや遠隔勤務用の施設で働く「サテライトオフィス勤務」と比べて、自分で働く場所を選べる「モバイルワーク」は雇用型テレワークに分類される3つの形態の中で最も自由度が高い働き方です。
このように自由度の高いモバイルワークは、作業効率やワークライフバランスの向上などの効果が期待されています。
テレワーク・在宅勤務のメリット
テレワークにはメリットとデメリットの両方があります。まずは、テレワークのメリットについてご紹介します。
企業側のメリット
- 業務効率や生産性が向上する
- 離職率が低下する
- 様々なコストを削減できる
- 優秀な人材を確保できる
- 企業イメージが向上する(先進的なイメージ、ワークライフバランスの向上)
- 事業継続性が向上する(災害時や感染症が広まった時でも業務が可能)
- 社員の自己管理能力が向上する
社員側のメリット
- ワークライフバランスが充実する
- 通勤ストレスがなくなる
- 居住地の選択肢が広がる
- 家族とのコミュニケーションが増加する
- 職場での人間関係のストレスがない
- 仕事の自由度が増す(仕事の時間を決められる・営業効率の向上)
- 業務に集中しやすい
- 私服で働ける
テレワーク・在宅勤務のデメリット
続いて、テレワークのデメリットについてご紹介します。
企業側のデメリット
- 環境整備コストがかかる
- 情報漏えいのリスクが高まる
- 部下のマネジメントがしにくい
- 社員の一部に方針変更に対する抵抗感を感じさせる
- 緊急時の対応に遅れる
- 労災認定が困難になる
- 人材育成がしにくい
社員側のデメリット
- 長時間労働になりやすい
- 仕事とプライベートが混同する
- 正当な評価を受けづらい
- コミュニーケーションが希薄化する
- 慢性的な運動不足になる
- 家庭環境に左右される
- テレワークを導入できる仕事が少ない
以下の記事ではテレワーク・在宅勤務のメリットとデメリットについて詳しく解説しているので、興味のある方はご覧ください。
>>テレワーク・在宅勤務のメリット・デメリットについて詳しく知りたい方はこちら<<
オフィスワークのメリット
次に、オフィスワークのメリットについてご紹介します。
コミュニケーションを取りやすい
テレワークと比べると、コミュニケーションを取りやすいことがオフィスワークの一番のメリットと言えるでしょう。
テレワークではオンライン上での会話となるためメールやチャットなどでの会話に制限されてしまいますが、オフィスワークの場合は顔を突き合わせて会話できます。
スムーズな意思疎通を可能にするためにも、コミュニケーションが取りやすい環境は非常に重要です。
技術や知識を教えてもらいやすい
1つ目のメリットである「コミュニケーションを取りやすい」に付随しますが、オフィスワークの場合は技術や知識を教えてもらいやすいというメリットがあります。
テレワークでの新人教育も不可能ではありませんが、不明点があればすぐ聞ける環境ではないため業務に対する理解度が落ちてしまいます。一方で、オフィスワークであれば不明点があればすぐに聞ける上に、実際に手取り足取り教えてもらうことも可能です。
仕事とプライベートにメリハリがつく
テレワークでは、私生活と仕事のスイッチを自分で切り替えなければならない難しさがありますが、オフィスワークの場合は出社をすることで自然と仕事のスイッチが入ります。
意識をせずともメリハリのある生活を実現できる点はメリットと言えるでしょう。
オフィスワークのデメリット
続いて、オフィスワークのデメリットを3つご紹介します。
通勤がつらい
オフィスワークの1つ目のデメリットは通勤をしなければならないという点です。
移動時間を考慮して朝早く起きなければならないことに加えて、通勤ラッシュ時の電車の場合は、満員電車に乗らなければならないストレスがあります。
時間の有効活用や精神的なストレスを考えると、テレワークをしたいという人も多いのではないでしょうか。
人間関係に悩まされることがある
オフィスワークの場合、社内に相性の悪い人がいる場合であっても一緒に仕事をしなければなりません。
人間関係に悩んでいる人にとってオフィスワークはデメリットになってしまうと言えるでしょう。
一方で、テレワークであれば、必然的に関わる機会を減らせます。
通勤可能な範囲でしか仕事を探せない
オフィスワークの3つ目のデメリットは、自宅から通勤できる範囲内でしか仕事を探せない点です。
テレワークでは通勤の必要がなくどこに住んでいようと働けますが、オフィスワークの場合、働く場所は自宅から通える範囲に限定されてしまいます。
テレワーク・在宅勤務における注意点と対策
ここからはテレワークにおける注意点を「企業側」と「従業員側」の2つの視点に分けてご紹介します。
テレワーク・在宅勤務で企業が注意するべきポイント
企業が注意するべき点として、「労働基準関係法令上の注意点」と「テレワークを円滑に運用するための注意点」の2つがあります。それぞれご紹介していきます。
労働基準関係法令上の注意点
まず、企業がテレワーク・在宅勤務を導入する際に注意しなければならない、労働基準関係法令上の注意点について解説します。
労働基準法上の注意点
労働者にテレワークを行わせる場合は、就業場所や勤務時間などの労働条件を明示しなければなりません。
ただし、労働条件に変更がなかったり、既にテレワークについての労働条件が就業規則に記されていたりするのであれば不要です。
しかし、記されていない場合は就業規則を変更しなければなりません。
就業規則を設けていない場合や、就業規則が不十分である場合には、作成義務違反として最大30万円の罰金が課せられる可能性があります。
従業員が常時10人未満の会社は就業規則の作成義務はありませんが、テレワークを行う上で、トラブルなく円滑に実施していくためにも就業規則を作成しておいた方が安心です。
以下の記事ではテレワーク・在宅勤務における労働基準法上の注意点と就業規則について詳しくまとめているので、興味のある方はご覧ください。
>>テレワーク・在宅勤務に関する労働法制とその注意点について詳しく知りたい方はこちら<<
>>テレワーク・在宅勤務に関する就業規則について詳しく知りたい方はこちら<<
労働安全衛生法上の注意点
労働安全衛生法上における注意点は主に3つです。
1つは「健康診断」です。事業者は労働者に対して健康診断を行わせることが義務付けられています。また、常時50人以上が労働に従事している企業の場合は、労働者のストレスチェックを行わなければなりません。
テレワークであっても健康診断やストレスチェックは必須ですので、忘れないようにしましょう。
2つ目は「安全衛生教育の実施」です。テレワークを行う労働者を雇い入れた際、安全衛生教育を行う必要があります。
その際、テレワーク時の適切な照明の量や姿勢、休憩時間などが示されている「情報機器作業における労働衛生管理のためのガイドライン」に基づいて必要な安全衛生教育を行うとよいでしょう。
3つ目は、「労働時間の把握」です。事業者は労働者の労働時間を適切に把握していなければなりません。
テレワークにおいては、労働者の始業・終業時刻を管理するために、あらかじめ出退勤の報告や記録の方法を決めておきましょう。
中には、労働時間制度そのものを変更する会社もあります。
その際、会社以外の場所で所定の時間を働いたものとみなす「事業場外みなし労働時間制」や、法律で認められた一部の職種を対象に一定の時間働いたとみなす「裁量労働制」を適用することが一般的です。
以下の記事ではテレワーク時の労働時間の管理方法について詳しくまとめているので、興味のある方はご覧ください。
>>テレワークに関する労働時間の管理方法について詳しく知りたい方はこちら<<
労働者災害補償保険法上の注意点
テレワーク時に発生した労働災害については、事業場内での労働災害と同様に労働災害保険の対象となります。
ただし、私的行為が原因で発生した労働災害については保険の対象にはなりません。
特にテレワーク時は、労働災害の原因が私的行為にあたるのか、業務にあたるのかを判別するのが難しいと言われています。
きちんと判別するためにも、「労働時間と私的時間を区別する」「就業時間を記録する」「就業場所を特定の場所にする」など、事前に取り決めておくと良いでしょう。
以下の記事ではテレワーク・在宅勤務時の労働災害について詳しく解説しているので興味のある方はご覧ください。
>>テレワーク・在宅勤務時の労働災害について詳しく知りたい方はこちら<<
テレワークを円滑に運用するために注意するべきポイント
次に企業がテレワークを円滑に運用するために注意しなければならないポイントについてご紹介します。
社員の勤怠管理方法や連絡ツールを決めておく
テレワーク時は従業員の勤務状況を直接確認できないので、勤怠管理の方法を定めておく必要があります。
テレワーク時の代表的な勤怠管理方法としては以下のものが挙げられます。
- 始業・終業時にメール/電話で管理する
- Excel/スプレッドシートを利用して管理する
- 勤怠管理システムを導入して管理する
- ネットワーク機能付きのタイムレコーダーを導入する
- チャットアプリのアクティビティログを勤怠管理に役立てる
自社に合ったやり方を選ぶことをおすすめしますが、一度決めた際には、従業員に周知し、徹底させましょう。
コミュニケーションを取りやすい体制をつくる
テレワーク時は対面でのやり取りができないため、社員同士でのコミュニケーションも一苦労です。
企業としては社員同士がコミュニケーションを取りやすい体制づくりをしていかなければなりません。
例えば、社員同士が定期的に顔をあわせる機会を設けたり、完全にテレワーク制にするのではなく出社日を1週間のうち何日か設けたりして、社員同士の結束を高める工夫をしましょう。
また、オンライン上でもコミュニケーションをとりやすいようチャットツールやweb会議ツール、タスク管理ツールといったテレワークをサポートしてくれるITツールを導入すると良いでしょう。
社員の評価体制を整える
オフィス勤務時は管理者の目が行き届くので、業務成績だけでなく、積極的にアクションを起こす姿勢や真面目に職務に励んでいるかといった勤務態度を考慮した定性的で柔軟性のある評価が可能でした。
一方、テレワーク時は従業員の勤務態度が見えないことから、業務のプロセスや勤務態度を評価の対象にすることが難しくなります。
そのため、テレワーク導入後の人事評価においては従来のオフィス勤務時の人事評価方法をそのまま流用するのではなく、テレワークに合ったものに変える必要があります。
テレワーク時に適用できる具体的な評価方法として代表的なものを2つご紹介します。
1つは目標管理制度(MBO:Management By Objective)です。
目標管理制度とは、部下が上司との対話を通じて組織の方向性に準じた目標を設定し、目標に基づいて個人の評価を行う方法です。
従業員は自ら目標を設定して行動をするので、やらされている感がなくなり、主体的に行動することが期待されるほか、目標の達成度合いで評価ができるためテレワーク時の評価と相性が良いといえます。
2つ目は、従業員に自らの成果や行動をアピールする場を設けることです。
テレワークは成果重視型の評価方法と相性が良いです。だからといって、生み出した成果だけを見て評価をくだしてしまうのはおすすめしません。
なぜかというと事務や総務労務といった成果を数値化しにくい業務があるからです。
成果重視型の評価方法だと、このような業務の従業員は評価しにくく、従業員にとっても何を基準に仕事をすればいいか分からずモチベーションが下がってしまう可能性があります。
そうならないよう、数字だけでなく、従業員がどのような姿勢で業務にあたっていたのか、目標のためにどういう行動をとっていたのかなどのプロセスも評価すると良いでしょう。
上記の点を踏まえた上でおすすめする方法は、従業員に対して自らの成果や行動をアピールする場を設けてあげることです。
数字上の成果だけでなく、成果を出すまでに至った過程を聞き出すことで、業務プロセスの評価も可能となります。
また、目標を達成出来なかった場合に「なぜ達成できなかったのか」「次はどうやったら達成できるのか」を従業員自身に考えさせていくことでセルフマネジメントにも役立ちます。
ただし、業務プロセスと成果を評価する際のそれぞれの比率については、企業の社風や事情に基づいて検討する必要があるため、自社に合った方法で行いましょう。
テレワーク導入にかかる費用を抑える
スムーズにテレワークを導入していくためには、テレワークに必要な機器を会社側が従業員に支給する必要があります。
支給するにあたり、様々な費用がかかってしまいますがテレワーク導入にかかる多額の費用に関してはいくつかの対策があります。
テレワークの導入費用を捻出するための方法として以下の3つを例としてご紹介します。
1つ目はテレワークの導入に伴って不必要になるコストをカットすることです。
テレワークを導入すれば、従来支給していた通勤手当を削減できるほか、オフィスの規模を縮小することも可能です。特にオフィスの利用量が減ると、オフィスの賃料、光熱費、紙代など様々なコストを削減できるため、効果は大きいといえます。
2つ目の対策は助成金を受けることです。国や地方自治体位は、テレワークの導入に際して、様々な助成金を設けています。
例えば以下の助成金が挙げられます。
支給対象にはいくつか条件がありますが、基本的には申請が受理されれば助成金が受け取れるため利用しない手はありません。
以下の記事では、テレワーク・在宅勤務の助成金について詳しく記載しているので、興味のある方はご覧ください。
>>テレワーク・在宅勤務の助成金について詳しく知りたい方はこちら<<
3つ目は社員にオフィスの備品を支給する方法です。
テレワークを導入した際に、オフィスワーク時と同様の生産性を維持するためには自宅でも業務に集中できる環境が必要となります。
社員の自宅にデスクやチェアなど、テレワークに必要な備品がない場合は、会社に置いてある使われてない備品から支給すると費用を抑えられます。
セキュリティ対策を徹底して行う
オフィスワーク時と同様に円滑に業務を進めていくためにも、ICT環境の整備は必要不可欠です。
テレワークの要となるICT環境の構築方法には以下の4つがあります。
- リモートデスクトップ方式
- 仮想デスクトップ方式
- クラウド型アプリ方式
- 会社PCの持ち帰り方式
会社PCの持ち帰り方式が一番導入しやすいというメリットがあります。
しかし、社内の情報が入ったPCを外部に持ち出すことになるため、その他3つの方式よりも情報漏洩のリスクが断然高いです。
特にテレワーク時は情報漏えいのリスクが高まることから、社員へのセキュリティに関する教育を徹底する必要があります。
万が一の事を考え、セキュリティに関する教育を行うことが情報漏えいに対する危機意識を高めることの第一歩になります。
また、チャットツールを始めとする外部ツールを導入する場合は、ツールの利用に関する社内ルールを策定し、社員に遵守させることを徹底しましょう。
一方、社内教育と同様に重要なのが、機材のセキュリティ対策です。
例えば会社から貸与するPCへのセキュリティ対策として、「VPN(virtual private network)」と「UTM(Unified Threat Management)」の2つを組み合わせる方法があります。
VPNは第三者の侵入を防ぎデータの盗聴や改ざんなどに対応した安全なネットワークを構築する技術です。一方、UTMは複数の異なるセキュリティ機能を一つのハードウェアに統合してセキュリティ対策を行う技術です。
また、ほとんどの作業をサーバー側で行い、クライアント端末では最低限の作業しか行わないシンクライアントといわれる技術の導入もおすすめです。ただし、この場合も端末自体のパスワードの設定、HDD/SDDの暗号化、セキュリティ対策機器の設置、ソフトウェアのこまめなアップデートなどが重要になります。
以下の記事では、テレワーク・在宅勤務時のセキュリティ対策や4つのICT環境について詳しく記載しているので、興味のある方はご覧ください。
>>テレワーク・在宅勤務のセキュリティ対策について詳しく知りたい方はこちら<<
テレワーク・在宅勤務で社員が注意するべきポイント
ここでは、テレワーク時に社員が特に注意するべきポイントをご紹介します。
コミュニケーションの取り方を工夫する
テレワーク時はコミュニケーションについて特に注意を払わなければなりません。
直接見えない相手とのコミュニケーションとなると、上司は部下のマネジメントができているか不安になったり、情報伝達が上手くいかず業務に支障をきたしたりしてしまう可能性があるからです。
以下では見えない相手とのコミュニケーションを成功させる方法の例をいくつかご紹介します。
1つ目は、自分の状況をこまめに素早く共有することです。
姿が見えないからこそ、自分の状況を逐一伝えることで相手は作業状況を鮮明にイメージできます。
例えば、目標や成果を達成したときにだけ連絡するのではなく、途中経過も随時報告しておくと上司も安心です。
また、反応が求められるチャットやメールが送られてきた際には、なるべく素早い返信を心がけましょう。迅速な返信はテレワーク時の信頼醸成と、それに伴う業務の円滑化に繋がるからです。
テレワーク時のコミュニケーション際には、Googleカレンダーや各種チャットツールを利用することをおすすめします。こうしたツールを利用することで、メールでやりとりをするよりも格段にスムーズなやり取りができます。
2つ目は、ニュアンスに気をつけることです。
文章でやり取りする際は、相手に誤解なく伝えなければなりません。
しかし、微妙な行間のニュアンスまで気をつけてテキストに落とし込もうとするとメッセージが長文になってしまいます。
そこで、無理に文章だけで伝えようとするのではなく、箇条書きを駆使したり、テキスト以外にも画像や資料の添付したりすると良いでしょう。そうすることで、相手の目に止まりやすい、かつ理解してもらいやすくなります。
オンとオフを切り替える
オフィスワークの際は、出社・退社を通じて自動的に仕事のスイッチが入りますが、テレワーク時は自宅で作業をすることになるので、仕事とプライベートの切り替えを意図的に行わなければなりません。この切り替えが上手くできなければ、いつまでもプライベート気分が抜けずに仕事の生産性が大きく低下してしまいます。
そこで、テレワーク時にオンとオフを切り替えるおすすめな方法をいくつかご紹介します。
1つ目は、服装です。テレワーク時は会議や商談がなければ無理に服装を着替える必要はありませんが、フォーマルな服装に着替えることで、自然と行動や気持ちが切り替わります。結果、意識しなくても仕事に集中できる環境が作れるので特におすすめの方法です。
2つ目は作業環境を整えることです。作業部屋をつくることで、その部屋に入るだけで自然と仕事のスイッチを入れられます。また仕事をする部屋には、漫画やゲームなど気が散ってしまうものはできるだけ置かないようにしましょう。
3つ目は、仕事前に軽い運動をすることです。オフィスワーク時は、通勤をすることで自然と身体を動かせていました。しかしテレワーク時は通勤がないためほとんど動きません。
身体を動かさないでいると、どうしても仕事のスイッチが入りづらくなってしまいます。
そこで、通勤の代わりにウォーキングや散歩、ヨガなどの軽い運動をすると良いでしょう。少しでも身体を動かすことで、通勤時に自然と入っていた仕事のスイッチを入れられます。
オンとオフの切り替えは一日の作業効率を左右するので、ここでご紹介した方法を実践してみてはいかがでしょうか。
健康管理を心がける
テレワーク時は、外出機会の減少による運動不足や食生活の乱れはもちろん、コミュニケーション量の低下によるストレスも危惧されています。
ストレスを溜め込まないことも健康管理の一つです。
社内メンバーで雑談だけをするチャットルームを設けたり、オンラインでのランチを企画したりと、自分なりにストレス解消する方法を見つけましょう。
また、身体を動かすことは運動不足だけでなく、ストレス解消にも繋がるのでおすすめです。
さいごに
いかがだったでしょうか。
テレワーク・在宅勤務の注意点と一口に言っても、法律に関わる部分から、テレワークを円滑に運用するために気をつけなければならない部分まで非常に幅広いです。
ここでご紹介した注意点を念頭に置きながらテレワークを運用していくことで、テレワークのメリットを最大限享受しましょう。
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