働き方改革や新型コロナウイルスの影響により、急遽テレワークに切り替わって戸惑っている人や企業も多いのではないでしょうか。
テレワークを導入する際には就業規則の改定や勤怠管理システムの導入など、企業側が対応しなければならないことがいくつかあります。
この記事ではテレワークにおける勤怠管理のポイントや、おすすめの管理ツール、導入事例など幅広くご紹介します。
これからテレワーク導入を検討している企業や、テレワークの管理方法についてお悩みの担当者はぜひ参考にしていただければ幸いです。
テレワークとは
テレワーク(リモートワーク)とは、「tele = 離れた所」と「work = 働く」の二つの言葉を組み合わせた造語で、「インターネットを活用した場所や時間にとらわれない柔軟な働き方」のことです。
テレワークと一口に言っても、雇用形態や勤務場所によっていくつかに分類されます。
まず「自営型テレワーク」「雇用型テレワーク」の2つに区分されており、自営型テレワークは企業や団体などに雇用されていない人材が好きな場所で働くことをいいます。
一方で雇用型テレワークは、企業や団体などに雇用されている従業員や職員がオフィス以外の場所で業務を行うことをいいます。本記事での対象となるのはこの「雇用型テレワーク」です。
「雇用型テレワーク」に分類される働き方について次項で詳しくご紹介します。
雇用型テレワークの3タイプ
雇用型テレワークは、大きく分けて3つのタイプに分類されます。
1つ目は自宅で仕事を行う「自宅利用型テレワーク」で、その名の通り自宅で働くテレワークのことです。このタイプに該当するのが在宅勤務です。
2つ目はカフェや移動中の駅、車内などで行う「モバイルワーク」で、時間や場所を問わずに働ける柔軟な働き方です。
3つ目は勤務先以外のオフィスやコワーキングスペース、自社で用意したサテライトオフィスなどで働く「施設利用型テレワーク」です。
以下の記事ではテレワークについて詳しく解説しているので興味のある方はご覧ください。
テレワーク(在宅勤務)が従業員と会社にもたらすメリットとデメリット
テレワークを導入することで従業員のみならず会社にも良い影響があり、例えば以下のようなメリットが挙げられます。
- 優秀な人材を確保できる
- 身体の健康を維持できる
- 賃料や諸経費の削減に繋がる
- 災害時や感染症が流行った時も仕事ができる
- 自宅で育児や介護をしながら働ける
- 満員電車からの解放でストレス軽減される
このようにテレワークを導入するメリットは、企業と従業員双方に多くのメリットがあります。
しかし、メリットだけではなくデメリットもあります。
以下のようなデメリットが挙げられます。
- 長時間労働になりやすい
- 仕事のオン・オフの切り替えが難しい
- 労災の範囲が曖昧になる
- オフィス勤務より従業員の自己管理能力が求められる
- コミュニケーションが希薄になる可能性がある
他にも、一人で作業を行うことで従業員が疎外感を感じることがあったり、評価の中心が成果物や労働時間になったりといったようなデメリットがあります。
生産性の向上を期待して導入したはずのテレワークが、デメリットの影響で業務効率が落ちてしまってはテレワークを導入した意味がありません。
メリットを最大限享受するためにも、適正に勤怠管理を行うことやテレワークにおけるルールを定めておく必要があります。
なお、デメリットを解消する方法の一つとして「サードプレイスオフィス勤務(施設利用型テレワーク)」を利用するという手があります。
サードプレイスとは文字通り「第三の場所」です。コワーキングスペース・シェアオフィス・サテライトオフィスがサードプレイスオフィスにあたります。
ファーストプレイスである自宅よりも集中でき、セカンドプレイスである職場よりも自宅に近いサードプレイスオフィスで働く方が通勤時間の短縮になります。通勤時間が短縮されると心身ともに健康を保て、労働生産性の向上や業務効率化も期待できます。
カフェでモバイルワークをする場合、セキュリティ面が懸念されますが、サードプレイスオフィス勤務ならその点も解消されます。
なお、以下の記事ではテレワーク(在宅勤務)のメリットとデメリットについて詳しく解説しているので興味のある方はご覧ください。
>>テレワーク(在宅勤務)のメリットとデメリットについて詳しく知りたい方はこちら<<
テレワーク(在宅勤務)を導入する方法
「初めてテレワークを導入することになったけど、何から始めればいいか分からない」と悩んでいる企業も少なくありません。
テレワークを導入するためには、事前に検討しなければならない事項が複数あります。事前に全体像を把握して、何をすべきかを抑えておきましょう。
テレワークの導入フローは以下の手順になります。
- テレワークの導入目的を明確に定める
- 業務や役割の範囲を決める
- 就業規則を作成する
- 全従業員へテレワークの趣旨を説明する
- テレワーク対象者へ労働条件を提示する
ここで一番大切なのが「就業規則を作成する」ことです。
次項で詳しく解説していきます。
就業規則を作成する
テレワークを導入する場合、新たにテレワーク用の就業規則を作成するか、既存の就業規則の内容を変更するかのどちからかが一般的です。
もし、現内容のままでテレワークに適合できるのであれば、わざわざ変更する必要はありません。
しかし、ほとんどのケースで就業規則の改定が必要だと考えて良いでしょう。
特に以下のような場合は就業規則を改定する必要があります。
- テレワークでかかる費用(通信費やツール代など)を従業員に支給する、あるいは従業員が負担する場合
- テレワークにあわせて労働時間制度を変更する場合
- その他既存の労働条件の追加・変更などがある場合
まずは現状の就業規則を確認した上で、テレワークに関する規定の変更・追加が必要かどうか検討しましょう。
また、就業規則を変更する場合、常時10名以上の従業員を雇用している企業は管轄の労働基準監督署へ変更の届出が義務付けられています。就業規則の作成・届出義務があるにも関わらず怠っていた場合は、30万円以下の罰金が設けられているので注意しましょう。
以下の記事ではテレワーク(在宅勤務)の就業規則ついて詳しく解説しているので、興味のある方はご覧ください。
>>テレワーク(在宅勤務)の就業規則について詳しく知りたい方はこちら<<
テレワークにおける費用負担について
テレワークをしている従業員は様々なコストがかかります。
例えば情報通信機器や通信回線設備にかかる費用、水道光熱費などが挙げられます。
このようなテレワーク時に発生するコストの負担について企業はあらかじめ明確なルールを定め、就業規則に記しておきましょう。トラブルを未然に防ぐためにも労使間できちんと話し合い、ルールを決めておくことは非常に大切なことです。
もし、会社がテレワークに伴う経費を負担するのであれば、テレワーク手当(在宅勤務手当)として一律の金額を支給することが一般的です。
以下の記事では、企業がテレワーク手当として負担する金額の相場や、手当を支給する際のポイントについて詳しく解説しているので興味のある方はご覧ください。
>>テレワーク(在宅勤務)における費用負担や手当について興味のある方はこちら<<
勤怠管理とは
勤怠管理とは、従業員の就業状況を正確に把握することを指します。
タイムカードや勤怠管理システムなどを利用して以下の内容をチェックします。
- 就業時間
- 休憩期間
- 時間外労働
- 有給休暇の取得状況
正確な勤怠管理を行うことで適正な労働賃金の支払いができるだけでなく、長時間労働削減や防止、対策にもなります。
また、法令遵守や従業員の健康維持にも繋がるため、正確に勤怠状況を管理することは企業にとっても重要なことです。
2019年働き方改革による労働安全衛生法の改正
2019年4月に働き方改革の一貫で労働安全衛生法の改正が行われ、使用者が労働者の労働時間を適正に把握することが義務付けられました。
厚生労働省より公表された「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関する基準」の中で、特に押さえておくべきポイントをご紹介します。主に以下の3つです。
- 使用者は、労働者の労働日ごとの始業・終業時刻を確認・記録する
- 使用者はタイムカード、ICカード等の客観的な記録を基礎として労働者の始業・終業時刻を確認・記録する
- 労働時間の記録に関する書類について、労働基準法第109条に基づき、3年間保存する
もちろんテレワークで勤務する従業員に対しても「労働基準法」「最低賃金法」「労働安全衛生法」などの労働基準関係法令は適用されるため、会社はテレワーク時であっても従業員の労働時間を適切に管理できる仕組みを構築する必要があります。
以下の記事ではテレワーク時の労働法制について詳しく解説しているので興味のある方はご覧ください。
>>テレワーク(在宅勤務)における労働法制について知りたい方はこちら<<
テレワークにおける労働時間の算出方法
テレワークでは労働時間と生活時間の線引きを明確にできないことがあります。
そのため、通常の労働時間制度では適切に労働時間を把握できないと考え、「事業場外みなし労働時間制」を検討する企業も少なくありません。
事業場外みなし労働時間制とは、労働者の労働時間を算定することが困難な場合に事前に定めた時間分だけ働いたものとみなす制度です。この制度において労働者は一日のスケジュールを自由に決められます。
ただし、事業場外みなし労働時間制をテレワークで適用するためには、以下3つの条件を満たす必要があります。
- 業務が自宅で行われること
- パソコンが企業側の指示により、常時通信可能な状態を取っていないこと
- 業務が随時企業側の具体的な指示にもとづいて行われていないこと
つまりチャットや電話等で随時具体的指示を受けられる状況であり、その指示にすぐ対応し業務を遂行したり、指示に備えて待機していたりするよう義務づけられている場合は、事業場外みなし労働時間制は適用できません。
テレワークではほとんどの場合がインターネットや電話を通じて、ある程度の指揮監督ができる上に勤怠管理システムを利用すれば労働時間の算定も可能です。そのため、事業場外みなし労働時間制を導入する必要はないと言っても良いでしょう。
また、もし事業場外みなし労働時間制を適用したとしても、使用者は労働者の勤怠管理を適切に行わなければなりません。
なぜなら、使用者は労働者の労働時間を把握する義務を負うほか、事業場外みなし労働時間制であっても法定労働時間(週40時間)を超える労働や深夜・休日の労働に対しては割増賃金を支払わなければならないからです。
テレワークだからといって必ず事業場外みなし労働時間制にしなければならないということはなく、「通常労働時間制」や「変形労働時間制」、「フレックスタイム制」、「裁量労働制」などでも全く問題ありません。
下記の記事ではテレワーク(在宅勤務)時の労働時間について詳しく解説しているので興味のある方はご覧ください。
>>テレワーク(在宅勤務)における労働時間についてはこちら<<
テレワークでの勤怠管理の注意点
テレワークを実施する上で大切なのが、勤怠管理をどのように運用していくのかということです。
テレワーク用に導入した勤怠管理方法が自社に合わず、運用が形骸化してしまう恐れがあります。そうならないよう、テレワークにおける勤怠管理について特に注意すべきポイントをご紹介します。
虚偽のない正確な出退勤の打刻
テレワークではアナログな方法であるタイムカードを打刻しての出退勤はできません。また、社内ネットワークでしか利用できない勤怠管理システムでの打刻も不可能です。
オフィスではない場所で従業員を勤務させる場合、出退勤の申告は従業員に任せられているので、管理者は「本当に正しい申告を行っているのか」「しっかり働いているのか」を確かめる方法がありません。
従業員も管理者がいないことから、不正を働こうと思えばできてしまう状況です。そのため、虚偽の勤怠報告をする可能性があるということを念頭に置き、正確な出退勤の管理・記録ができる勤怠管理方法を検討しましょう。
また、従業員たちへ正しい申告をするように徹底周知したり、ルールの説明だけでなく日頃からコミュニケーションを取り信頼関係を築いたりすることで不正防止に繋がります。
労働環境の改善
自宅やカフェ、サテライトオフィス勤務にしたことで、労働環境が悪くなる可能性もあります。
オフィス以外の場所では管理者がいないので、長時間労働を抑制する人がいません。また、オンとオフの切り替えができず、仕事に集中できなくなり定時になっても仕事が終わらないということも有り得ます。
時間外労働や休日出勤の管理が正しくできない状況下では、従業員の働きに見合った評価や報酬を支払えません。管理者は所定労働時間の勤怠管理だけでなく、時間外労働や休日出勤に関しても正確に把握するようにしましょう。
また、労働時間を正確に把握するだけでなく、定期的に労働時間のデータを分析・検証することをおすすめします。
どの部署で労働時間が多いか、どの作業に問題が潜んでいるかなどを分析することで、作業効率や労働生産性を改善するための有効な手段が得られるからです。
その上、従業員本人に自身の労働実態を知らせれば、仕事への取り組み方や姿勢が変わるかもしれません。
複数のITツールとの連携
上司や管理者が管理する情報は、出退勤や休憩、有給など勤怠に関する内容だけではありません。
きちんと業務を行っているのか、進捗状況はどうなっているのかなども管理する必要があり、従業員の人数が多ければ多くなるほどこのような情報は管理しにくくなります。
その際、勤怠管理システム以外のITツールの導入も検討すると良いでしょう。他のITツールを勤怠管理システムと連携させることで、さらに詳しく多面的なアクティビティログを収集できます。
その上、管理者の手間も省けるというメリットがあります。テレワークを実現しつつ、業務効率化も行えれば一石二鳥でしょう。
勤怠管理の方法
テレワークにおける勤怠管理の方法は、主に以下の5つがあります。
- 始業・終業時にメール/電話をする
- Excel/スプレッドシートを利用する
- ネットワーク機能付きのタイムレコーダーを導入する
- チャットツールのアクティビティログを勤怠管理に役立てる
- 勤怠管理システムを導入する
それぞれについて詳しく解説していきます。
始業・終業時にメール/電話をする
1つ目は、始業・終業時にメールもしくは電話をしてもらい、管理する方法です。
テレワークを導入したばかりだと、今までと勤怠の打刻方法が変わって戸惑う人が多々出てくるかもしれません。
しかし、メールや電話であれば普段利用しているもののため、すぐに順応できます。
また、事前に用意しなければならないものがないことから、テレワークをすぐに導入したい企業に最適な手段です。
この方法のメリットは、就業開始時や退勤時にメールや電話で管理者に連絡するだけで良く、管理者も簡単に勤怠管理が行えることにあります。
デメリットとしては、管理者が毎回メールや電話などを確認する必要があるため工数が増え、従業員数が多ければ多いほど管理業務が煩雑になることです。
手っ取り早く導入できるのは事実ですが、少々煩わしいコミュニケーションが発生することを考慮する必要があります。
その上、メールは時間を指定して自動で送信可能であるため、不正な報告をしようと思えばできてしまいます。
そのため、この方法はすぐにテレワークを導入しなければならないという状況で、一時的にテレワークを実施する予定であれば得策でしょう。
Excel/スプレッドシートを利用する
2つ目は、ExcelやGoogleスプレッドシートを利用して管理する方法です。
従業員自身でシートに勤務時間や業務内容を入力してもらいます。
1つ目で紹介したメールや電話での管理方法よりも、管理がしやすいというメリットがあります。ExcelやGoogleスプレッドシートであれば煩雑なコミュニケーションが発生しないため、簡単に情報共有できます。
ただ、従業員自身に勤怠管理を任せることになるので、偽った勤怠時間を申告をする従業員が出てきてしまう可能性があります。
虚偽申告をしないように、管理者は従業員の勤怠状況をしっかり把握しておく必要があり、それに伴い作業量が増えることを念頭に置いた上で導入を検討しましょう。
ネットワーク機能付きのタイムレコーダーを導入する
3つ目は、ネットワーク付きのタイムレコーダーで管理する方法です。
この方法はテレワークやリモートワークだけでなく、直行直帰や現場作業が大半を占めている企業でも導入しています。
本来であれば会社にタイムカードレコーダーがあり、出社をしないとタイムカードに打刻できません。
しかし、ネットワーク機能付きのタイムレコーダーであればスマートフォンやタブレット、フィーチャーフォンなどから打刻できるようになるため、テレワークを行っている従業員にも適した手段です。
チャットツールのアクティビティログを勤怠管理に役立てる
4つ目は、チャットツールのアクティビティログを勤怠管理に役立てる方法です。
この方法は日々の業務内で利用しているチャットツールを活用します。
最近ではメールよりも気楽な文章でやり取りでき、リアルタイム性が高いことからメールよりもチャットツールを利用する企業が増えてきています。
チャットツールによっては自動でログイン時間が記録されるものもあるので、テレワークを導入している企業と非常に相性が良いです。
アクティビティログを利用すれば、正確な勤怠時刻の取得や就業状況の把握などが可能となります。
チャットツールだけでなく、SkypeのようなWeb会議ツールにもアクティビティログが備わっているため、同様の使い方ができます。
勤怠管理システムを導入する
5つ目は、勤怠管理システムで管理する方法です。ご紹介した中で最もおすすめの方法と言えます。
この勤怠管理システムの最大のメリットは、「勤務時間」「給与支払い」「タスク管理」などの勤怠に関わる内容をまとめて管理できる点です。
ただ、勤怠管理システムによっては有料であることと、使い慣れるまで時間がかかることは念頭に入れておきましょう。
それでも全体的なコストパフォーマンスは良く、長い目で見た際に勤怠管理システムを導入しておいた方が管理者の手間がかかりません。
近年では様々な機能を備えた勤怠管理システムが各社から出ています。比較検討をした上で自社に合った勤怠管理システムを利用すると良いでしょう。
勤怠管理システムとは
勤怠管理システムは、出退勤時刻の記録や休暇申請、取得記録、シフト管理など勤怠管理業務を支援するためのシステムです。
勤怠管理システムでは主に2つの役割に分かれており、始業・就業の時間を打刻もしくは申告するための記録ツールと、記録した情報を集約・集計する管理システムで構成されています。
また、勤怠管理システムには「オンプレミス型(パッケージ型)」と「クラウド型」の2種類あり、オンプレミス型はパソコンに専用のソフトをインストールして利用する方法です。一方でクラウド型は専用ソフトのインストールが不要で、インターネット環境さえあれば利用できます。
オンプレミス型はクラウド型に比べてコストが高く、専用ソフトが必要な点からクラウド型を導入する企業が増えています。
※オンプレミスとは、サーバーを運用する一つの方法で、自社内でサーバーやネットワーク、ソフトウェアなどを運用することを指します。
テレワークに勤怠管理システムを導入するメリット
近年導入する企業が増えている勤怠管理システムですが、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。
詳しいメリットを3つご紹介しますので、これから勤怠管理システムを導入しようと考えている企業は、こちらの内容を参考にしていただければ幸いです。
どこにいても打刻できる
1つ目のメリットは、どこにいてもスマートフォンやPCなどから打刻できる点です。
タイムカードでの勤怠管理の場合は、打刻のためにタイムレコーダーが設置されている会社に行かなければなりません。しかし、勤怠管理システムであれば会社に行く必要がなく、遠隔地であっても打刻ができます。
また、タイムカードであれば自分以外の誰かに打刻をしてもらうという不正が可能となりますが、勤怠管理システムではICカードや生体認証などでの打刻方法が可能なものもあるため、自分以外の誰かに打刻をしてもらうという不正ができません。このように不正打刻を防止できる点でもメリットと言えます。
勤怠データをリアルタイムで共有できる
2つ目のメリットは、勤怠データをリアルタイムで共有できる点です。
自動的に従業員の労働時間や残業時間が計算されるので、管理者にとっては労働時間が適正かどうか見る上でも役立ちます。
常に確認することで超過労働になっていないか、休暇を取っているのかなどにもいち早く気付けるだけでなく、従業員の健康管理にも繋がります。
また、勤怠データがすぐに集計されるため、月の途中での確認や修正も可能です。
残業時間の抑制に繋がる
勤怠管理システムを利用すれば隠れ残業を防止できます。隠れ残業とは、その名の通り退勤の手続きを行いながらも隠れて作業を続けることです。
勤怠管理システムはPCの起動時間やソフトウェアの利用時間など、操作ログを自動で集計できるものもあるため、従業員の勤務状況を正確に把握することに適しています。
特に隠れ残業が横行しやすいテレワークにおいて、従業員の行動を把握できる点は大きなメリットです。
勤怠管理システムを選ぶ際のポイント
勤怠管理システムといってもたくさん種類があります。その上、様々な機能が備わっており、それぞれ特徴や強み、料金なども異なります。
そのため、自社に労働環境に合った勤怠管理システムを利用することが大切です。
ここでは勤怠管理システムを選ぶ際のポイントを6つご紹介します。
多様な働き方・打刻方法に対応しているか
1つ目のポイントは、多様な働き方・打刻方法に対応しているかという点です。
テレワークではオフィス以外の場所で勤務することになるので、この点はとても大切な要素です。
テレワーク導入に伴い労働時間制度が変更になったり、役職や従業員によって働き方が異なったりするのであれば、変形労働やフレックス勤務、裁量労働など多様な働き方に対応している勤怠管理システムを選ぶと良いでしょう。一つの働き方にしか対応していない勤怠管理システムだと、管理者の手間が増えるばかりで勤怠管理システムのメリットを享受できません。
また、打刻方法もICカード打刻やPC、スマートフォンによるWeb打刻、GPS打刻、LINE・Slack打刻などがあるため、自社の状況に応じた打刻方法を選択できる勤怠管理システムを導入しましょう。
使い勝手がよいか
2つ目のポイントは、勤怠管理システムの使い勝手の良さです。
勤怠管理システムによって備わっている機能が異なるので、導入後に機能の不足に気づくことがないよう、自社が求めている必要な機能があるかを事前に確認しましょう。
また、その勤怠管理システムを実際に使用する従業員にとって使いやすいかどうかも大切です。使いにくいものだと導入後に活用されなかったり、打刻漏れが多く修正の手間が増えたりと管理者の負荷が大きくなる恐れがあります。
そのため、直感的な操作ができるか、他の業務ツールとの連携機能により複雑な操作が不要であるかなどを重視しましょう。
法律の改正に対応しているか
3つ目のポイントは、法律の改正に対応しているかどうかという点です。
労働関連法の改正に伴い、勤怠管理システムのアップデートが必要になることがあります。
その際、様々な法改正に対応している勤怠管理システムなのか、対応したシステムであればアップデートは無料なのか、法改正にスピーディーに反映されるのかどうかも確認しておきましょう。
また、法改正によって罰則が定められた際に法令遵守をサポートするアラート機能が備わっていると安心です。
なお、オンプレミス型の勤怠管理システムの場合は自社サーバーで管理しなければならず、法改正によるアップデートの際には自社内でシステムの改変を行わなければなりません。
もし、自社内にシステム部門がなかったり、対応できる人がいなかったりするのであれば、オンプレミス型ではなくクラウド型を選択すると良いでしょう。
給与計算・人事管理システムとの連携ができるか
4つ目のポイントは、給与計算・人事管理システムとの連携ができるかどうかです。
勤怠管理システムの中には、給与計算や人事管理などができる他の管理システムとの連携が可能なものもあります。
給与計算や人事管理システムと連携できれば、人事担当者の業務効率化にも繋がります。勤怠管理システムを導入する際に、連携できる他の管理システムも合わせて導入検討すると良いでしょう。
作業状況の確認ができるか
5つ目のポイントは、従業員の作業状況を確認できるかどうかです。
勤怠管理システムの中には作業状況を確認するために、従業員のPC画面を自動でキャプチャし、記録できるシステムもあります。
従業員側からずれば少々息苦しく感じるかもしれませんが、テレワークを導入する場合、管理者が作業状況を把握することは大切なことです。
長時間労働の抑制にも繋がる上、報告せずとも進捗状況を管理者が確認できるので従業員にとってもメリットと言えます。
他にも自宅以外の場所で働く従業員の場合に、いつどこに立ち寄ったのかGPSで記録できるシステムもあります。
機能・コスト・サポート体制・セキュリティの観点で比較する
6つ目のポイントは、機能・コスト・サポート体制・セキュリティの観点で比較することです。
どのような機能が備わっているのか、費用がどのくらいかかるのかも大切な検討要素です。
その他にも、サポート体制がしっかりしているかどうかは管理者にとって負荷軽減に関わることなので重要なポイントです。導入後にサポート体制がない勤怠管理システムだと、何かしらのトラブルが発生した際に自社内で解決せざるを得ません。管理工数が増えてしまっては負荷軽減を目的に勤怠管理システムを導入した意味がなくなってしまいます。必ずサポート内容を確認するようにしましょう。
主に以下のサポート内容を具体的に確認することをおすすめします。
- 日本語でサポートが受けられるのか
- 質問から回答までのレスポンスの早さや対応時間
- 保守・運用のサポートがあるのか
- ビジネス環境に合ったシステムや必要な機能が備わっているのか
また、勤怠管理システムを導入するのであれば、セキュリティ対策がしっかりしているサービスを選ぶこともテレワークを行う上で重要です。
クラウド型の勤怠管理システムの場合、サービスを提供している会社にセキュリティ対策を任せることになるので、十分なセキュリティ対策を行っているのかを客観的な視点で確認しましょう。
勤怠管理システムのプラスアルファの機能
勤怠管理システムによっては、上記で紹介した機能以外にも様々な機能が備わっているものがあります。
ここでは、あるとより便利な勤怠管理システムのプラスアルファの機能を3つご紹介します。
残業や有給休暇の申請ができる
勤怠管理システムの中には、残業や有給休暇の申請ができるものもあります。
システム上で完結できるので、管理者にとって非常に楽で利便性が高い点が大きなメリットです。
中には「自分が休むことによって他の従業員に迷惑がかかるかも」と考えてなかなか有給申請ができない従業員もいます。
しかし、勤怠管理システムで有給申請ができることで他の従業員や上司の顔色を気にする必要がなく、手軽に申請ができることから従業員の精神衛生上にも良いでしょう。
その上、有給を取得する従業員が増えれば従業員だけでなく有給取得が進んでない企業にとっても大きなメリットになります。
有給の取得率が上がれば働きやすい企業とみなされ、採用で有利となることがあります。
なお、2019年4月から労働基準法の改正により有給所得が義務化されており、 年に10日以上の有給休暇が付与されている労働者には、必ず5日取得させなければなりません。(労働基準法第39条)
もし、年に5日有給休暇を取得させなかった場合は、対象となる従業員1人につき30万円以下の罰金が科せられるので気をつけましょう。
企業側で従業員の有給取得管理ができていないのであれば、有給休暇を5日取得していない従業員に自動でアラートを飛ばす勤怠管理システムもあるため、こちらも合わせて検討することをおすすめします。
勤務シフトの管理や調整ができる
勤務シフトの管理や調整は、特に飲食店やホテル、アパレルなどのサービス業や工場、病院などにとっては役に立つ機能でしょう。
スマートフォンやPCから申請を受け付け、シフトを自動で作成してくれるものもあるため、従業員の希望や出勤人数の過不足を把握、調整する手間が省けます。出来上がったシフトはWebや無料通話アプリのLINEなどでいつでも確認できます。
勤怠管理システムによっては、シフトと実際の労働時間を照合する予実管理や、予算を設定し概算給与と比較、時間帯ごとの手当や研修期間を設定した予算管理まで行えるものもあります。従業員だけでなく、シフトの管理や調整担当者にとっても嬉しい機能でしょう。
打刻漏れ警告や残業超過警告をしてくれる
もし、勤怠の打刻漏れや残業を超過した場合、従業員本人に直接アラートが届く機能がついている勤怠管理システムもあります。
そして、このアラートが従業員に直接届けば管理者側は指摘する必要がないため、手間が省けます。
勤怠管理システムによっては、当月の勤務状況からその月の残業時間が大幅に超えそうな従業員をAIが予測し、従業員と管理者に通知してくれる独特なサービスもあります。
おすすめの勤怠管理システム
テレワークの際に役立つおすすめの勤怠管理システムを16個ご紹介します。
ジョブカン勤怠管理
ジョブカン勤怠管理は、クラウド型勤怠管理システム業界No.1、導入社数6万社以上の実績を持つ勤怠管理システムです。
打刻方法はICカードをはじめ、モバイルGPS、PC、タブレットなど幅広く対応しているため、利便性が非常に高い勤怠管理システムとなっています。
業界・業種問わず利用でき、出勤管理やシフト管理、休暇申請、工数管理などができる万能ツールです。
また、「出勤管理」「シフト管理」「休暇・申請管理」「工数管理」の4つの機能から自由に組み合わせて利用可能なので、一つの機能だけで十分という企業は安価に利用できます。
料金
初期費用:0円
無料プラン:0円(機能制限あり)
プラン1:利用機能数1つ、1ユーザー/月額200円
プラン2:利用機能数2つ、1ユーザー/月額300円
その他にもプラン3、4とあり、利用できる機能数によって料金が異なります。
初月30日間の無料トライアルもあるため、まずはお試しで利用してみてはいかがでしょうか。
人事労務 freee
人事労務freeeは、中小企業の人事労務管理を効率化するクラウド型勤怠管理システムです。
「勤怠管理」「給与計算」「労務管理」の3つのサービスがまとめて利用できます。
モバイル版人事労務freeeをインストールすることで、スマートフォンやタブレットで打刻することも可能です。
賃金台帳を給与明細のデータから自動で作成したり、振込ファイルをインターネットバンキングに取り込むことでで給与振込ができたりと、勤怠管理以外にも充実した機能が備わっている点が特徴です。
勤怠管理だけでなく、人事労務を幅広くカバーしています。
料金
初期費用:0円
ミニマムプラン:従業員3名分/月額1,980円~
ベーシックプラン:従業員3名分/月額3,980円~
プロフェッショナルプラン:従業員3名分/月額8,080円~
エンタープライズプラン:要問い合わせ
1ヶ月間の無料お試し期間もあるので、この期間に使うかどうか判断するのも良いでしょう。
jinjer勤怠
jinjer勤怠は、人材業界のベンチャー企業であるネオキャリア社が運営しているクラウド型勤怠管理システムです。
全ての機能が一律の料金で利用でき、法改正に伴ったアップデートで追加料金が発生することもありません。費用対効果がとても高い勤怠管理システムと言えます。
また、報酬や福利厚生などの人事管理だけでなく、従業員のコンディションや採用管理まで多彩な機能を備えており、人事業務に必要な要素を一つに集約させています。
打刻方法は数種類あり、働き方に合った打刻ができます。例えば下記手段での打刻が可能です。
- PC
- スマートフォン
- タブレット
- チャットツール
- Apple Watch
- Google Home
料金
初期費用:100,000円
1ユーザー/月額300円~
初期費用がかかりますが、他社では追加料金がかかるような機能でもjinjer勤怠であればかかりません。また、無料トライアルもあるのでお試しでの利用も可能です。
F-Chair+
F-Chair+は、 業務時間の管理だけでなくPCの作業画面の自動記録により作業内容も管理できる勤怠管理システムです。
F-Chair+では不定期に従業員側のPCの作業画面が自動撮影され、管理者側から確認できる機能も備わっています。
その他にも、従業員のタスクごとの生産性計測や、隠れ勤務防止機能、細切れの業務時間も集計できるため、テレワークだけでなくオフィスワークで時間管理をする際にも役立つサービスです。
料金
初期費用:0円
1~10名/月額10,000円
11〜20名/月額20,000円
20名以上からのプランもあり、人数によって料金が異なります。
また、初月無料トライアルもあります。
cyzen
cyzenは、スマートフォンやタブレットを使って営業の効率化を図るモバイルワーカー向け勤怠管理システムです。
スマートフォンやタブレットを利用し、外勤する従業員が出勤してから退勤するまでの行動をGPS情報と共に記録できます。
cyzenの特徴としては、現場で働く従業員が使いやすく役に立つシステムを目指して開発されたということもあって、シンプルに操作でき、誰でも使いこなせるUIである点でしょう。
また、50~200人程度の中小規模事業者向けプランと、大規模事業者向けプランの2つのプランが提供されており、これまで約1,300社以上の幅広い業界・業種での導入実績があります。
料金
初期費用:要問い合わせ
1ID/月額3,500円~
上記価格は基準価格です。初期費用を含む利用価格は別途見積もりとなっています。
KING OF TIME
KING OF TIMEは、スマートフォン打刻やICカード、指紋認証、指静脈認証などの生体認証打刻にも対応しており、多様な働き方に対応したクラウド型勤怠管理システムです。
ITスキルが高くなくても簡単に操作できるシステムのため、全ての従業員がストレスなく利用できる点が特徴です。
また、従業員と管理者の間での遅刻、早退、休暇など勤怠申請・承認なども楽に行える上に、離れた複数の場所からもリアルタイムで一括勤怠管理ができます。「作業効率化」と「コスト削減」が実現できるシステムと言えるでしょう。
具体的な機能としては、スケジュールやシフト管理・調整、残業時間の基準の設定、休暇管理機能などが備わっています。
料金
初期費用:0円(打刻機器導入時の代金は別途)
1ユーザー/月額300円~
無料トライアルが30日間あります。
勤次郎
勤次郎は、日通システム社が提供している導入実績5,000社以上の勤怠管理システムです。
人事ソリューションや給与ソリューションなど様々なパッケージが用意されているので、企業のニーズに合わせた勤怠管理ができます。
クラウド型とオンプレミス型の両方が提供されており、機能の充実度により3段階のプランがあるため、事業規模に応じた導入が可能です。
料金
クラウド型 初期費用:0円
1ユーザー/月額200円~
オンプレミス型 要い問合わせ
無料トライアル期間が90日間と、他の勤怠管理システムよりも長いのは嬉しいところです。
クロノスPerformance
クロノスPerformanceは、従業員の労働時間や有給休暇取得状況などを管理できる勤怠管理システムです。
クラウド型、オンプレミス型両方を提供しており、10,000社以上の導入実績があります。
特徴的な点は、以下の3つです。
- 長時間労働の元となる残業をセーブする機能がついており、予防アラート通知機能で労働安全衛生にも配慮している
- 24時間勤務の職場や大人数の集計が必要な業種など、就業管理分野におけるあらゆる業態のニーズに柔軟に対応している
- シフト業務にも対応しており、シフト登録や3ヵ月のシフト表作成ができる
- 労基法の改正にも簡単対応している
正社員、派遣、非常勤などさまざまな雇用形態や勤務体系に対応しており、煩雑な勤怠管理業務を簡素化してくれます。
料金
クラウド型 初期費用:0円
同時利用人数50人&1CAL/年額96,800円~
オンプレミス型 初期費用:0円
導入費用:50人制限/308,000円
マネーフォワードクラウド勤怠
マネーフォワードクラウド勤怠は、株式会社マネーフォワードが提供するクラウド型勤怠管理システムです。
UIが洗練されていて、利用者のことを考えた操作性の高いデザインになっています。
また、打刻の異常や規定違反、36協定の抵触などに対するアラート機能もついています。
その上、「マネーフォワードクラウド給与」という給与計算ソフトも合わせて導入することで勤怠管理から給与計算まで一気通貫で行えます。業務効率化にも役立つため、合わせて導入してみてはいかがでしょうか。
料金
初期費用:0円(打刻機器導入時の代金は別途)
パーソナルプラン(個人事業主向け):月額980円~
スモールビジネスプラン(小規模事業者向け):月額2,980円~
ビジネスプラン(中小企業向け):月額4,980円~
無料トライアルは30日間あります。
ベステレワーク
ベステレワークは、労働生産性の向上を目的とした勤怠管理システムです。
情報漏洩を防止するために、意図的にネットやメールを使えなくする仕組みとなっています。また、従業員のPCを24時間365日録画できるため、文字だけのログでは伝わらない事実を映像で確認できるようになっています。
テレワークで特に懸念されていた情報漏えいやサボり、過重労働を防止する仕組みとなっていることから、企業も従業員も安心して利用できるのが嬉しいところでしょう。
料金
会社側:月額20,000円~5年リース(保守費用月額5,000円含む)
※設置費設定の費用を含みます。東京・埼玉・千葉・神奈川・茨城・栃木・群馬以外は、別途交通費、宿泊費などがかかります。
テレワーク勤務者側:1台(1名)ごとに月額7,000円
AKASHI
AKASHIは、あらゆる法改正や複雑な就業ルールに対応しているクラウド型勤怠管理システムです。
特徴的な点は機能が豊富なところでしょう。最も安いプランでも勤怠管理の基本機能が揃っています。
また、給与計算や人事労務の外部ツールと連携できる上に、年休取得状況の把握ができる「年休管理簿」という嬉しい機能もついています。
料金
初期費用:0円
タイムレコーダー:1人/月額200円
スタンダード:1人/月額300円
プレミアム:1人/月額400円
無料トライアルは30日間あります。
IEYASU
IEYASUは、人事の専門家たちが集結して開発した勤怠管理システムです。
人事実務の専門家がベンチャー企業で必要な機能を精査し、開発した勤怠管理システムなため、シンプルで使いやすい点が魅力的なところでしょう。
無料での利用も可能ですが、サポートは有料となっています。自社内で設定・運用できなければ割高になる可能性があるので、サポートがなくても問題ないという企業には最適でしょう。
料金
初期費用:0円(打刻機器導入時の代金は別途)
フリー:0円(機能制限あり)
ベーシックS:~39名まで/月額3,800円
ベーシックM:~149名まで/月額9,800円
その他にも大企業向けのエンタープライズプランがあり、社員数に応じて料金が異なります。
シュキーン
シュキーンは、タイムマネジメント型勤怠管理システムです。
特徴は、働きすぎている従業員や忙しいチームを統計画面から瞬時に把握でき、タイムマネジメントに必要な機能が豊富なことでしょう。
また、ブラウザやアプリを打刻方法にすれば即日でのシステム導入ができます。
料金
初期費用:0円(打刻機器導入時の代金は別途)
1ユーザー/月額200円(10名以下の場合は一律2,000円)
無料トライアルは申込日の翌月末まで適用されます。
CLOUZA
CLOUZAは、スマートデバイスでどこでも打刻ができるクラウド型勤怠管理システムです。
PC・タブレットやスマートフォンから簡単に出退勤の打刻ができます。
打刻方法としては、スマートフォンやタブレットから打刻ができる「アプリタイムレコーダー」と、オフィスに設置してあるパソコンやタブレットからタイムレコーダー感覚で使える「Webタイムレコーダー」の2つがあります。
タブレットアプリであればネットワークが未接続の場合でも打刻でき、打刻データはネットワークが接続されるまでタブレット上に蓄積されます。
また、アラート機能がついており、長時間労働を抑制してくれます。
料金
初期費用・サポート費用:0円
1ユーザー/月額200円
30日間無料(5名まで)でオプション機能を含めた全機能が利用できます。
オプション機能として年次有給休暇管理、申請承認ワークフローの2つがセットになった機能もあるので、必要に応じて利用してみてはいかがでしょうか。
TimeCrowd
Timecrowdは、時間管理に特化した時間管理ツールです。
時間を記録することで、何の業務にどれくらいの時間がかかっていたのかを可視化できます。
リアルタイムにチームメンバーのスケジュールやタスク、活動状況が共有できるだけでなく、文字入力不要でタスクの時間計測、管理、共有ができる便利なアプリです。
個人の時間管理やタスク管理はもちろんですが、チームでの作業効率や生産性向上にも役立つでしょう。
料金
初期費用:0円
パーソナルプラン:0円(機能制限あり)
スタンダートプラン:1ユーザー/月額550円
エンタープライズプラン:1ユーザー/月額880円
申込みから2週間無料で利用できる期間が設けられているので、この期間に判断するのもいいでしょう。
Focus U
Focus Uタイムレコーダーは、必要な機能を追求し低価格を実現したクラウド型勤怠管理システムです。
Focus Uタイムレコーダーでは豊富な打刻ラインナップを揃えており、スマートフォンやタブレット、PCなどあらゆる媒体から勤怠打刻ができます。そのため、利用シーンに合わせた打刻が可能で、インターネットの環境さえ整っていればすぐに利用開始できる点が特徴です。
また、打刻情報はリアルタイムで更新され、離れている場所にいても従業員の勤怠状況が分かります。リアルタイムで更新されることから、締め日後にまとめて確認、修正をする必要もなく、管理者の負担軽減にも繋がります。
料金
初期費用:0円
~30人まで/月額3,000円
31~50人まで/月額5,500円
50名以上からのプランもあり、人数によって料金が異なります。
テレワークで勤怠管理システムを導入した企業の成功事例
テレワークの際に勤怠管理システムを導入した企業の成功事例を3つご紹介します。
ここで紹介する企業の成功例から、自社で運用する際に取り入れられそうな部分があれば参考にしてみてはいかがでしょうか。
株式会社メルカリ
1社目は、フリマアプリ「メルカリ」で有名な株式会社メルカリです。
今では日本だけでなく、アメリカでもシェアを伸ばし始めている成長企業で、メルカリでも勤怠管理システムを導入しています。
メルカリはコアタイムが12時~16時のフレックスタイム制を導入しており、自分のライフスタイルに合った働き方ができます。
メルカリではKING OF TIMEで勤怠管理しており、外部サービスと連携させて活用の幅を広げています。
また、メルカリでは外国人を含めて1,650人を超える従業員が在籍していますが、管理者はたったの2名とのことです。メルカリのような企業規模でも勤怠管理システムを利用すれば少人数の管理者でも適切に勤怠管理が行え、大幅な業務効率化ができるのだということが証明された良い例だと言えます。
株式会社サンケイ会館
2社目は、東京をメインにケータリングサービスを手掛けている株式会社サンケイ会館です。
今まで本社ではExcelを使って自己申告、店舗では売り上げや仕入れ、勤怠などを一括管理できるシステムを利用していました。
しかし、本社の勤怠管理方法はExcelだったので勤怠時間が正確でないことが多く、店舗の勤怠管理では法定労働時間や残業時間の上限時間を超えそうになっても即座に対応できないという課題がありました。
このような課題を解決するために、jinjer勤怠管理で本社・店舗両方の勤怠を統一管理し、従業員の労働時間を正確に把握できるようになったそうです。
ラクスル株式会社
3社目は、印刷・広告などのシェアリングプラットフォーム「ラクスル」を運営するラクスル株式会社です。
ラクスルはジョブカン勤怠管理を導入し、煩雑な業務フローを簡略化しました。
勤怠管理システムを導入する前は、グループウェアシステムを利用して社内の勤怠管理を行っていましたが、フローの訂正を少し行っただけでもどの機能を使えばいいか分からず、余計な工数がかかっていました。
しかし、ジョブカン勤怠管理の導入によりフローが簡略化され、シフト管理の工数を3分の2程度まで減らすことに成功したとのことです。
勤怠管理システムを導入したことで、余計な工数をかけずに勤怠管理ができています。
テレワークに必須のITツール
勤怠管理システム以外でもテレワーク時に必要なITツールはあります。ここからはカテゴリー別に分けてご紹介します。
それぞれサービスごとに特徴や強み、料金などが違うので、自社に適しているサービスかどうかを確認してみると良いでしょう。
また、ここでご紹介するITツールはほんの一部です。
下記の記事ではテレワーク(在宅勤務)に便利なITツールをより詳しくご紹介しているので、興味のある方はご覧ください。
>>テレワーク(在宅勤務)に便利なITツールについてはこちら<<
Web会議システム
まずは資料の共有や動画配信などができるWeb会議システムをご紹介します。
Web会議システムのほとんどが初期費用は発生しないため、導入のハードルが高くありません。
- Zoom
Zoomは、Zoom Video Communications社が運営しているWeb会議システムです。
今では企業の商談でも利用されているツールです。
有料プランであれば一度で最大1,000人までがWeb会議に参加でき、また、1画面で最大49人の参加者を表示できます。
Web会議を通して大規模かつ多拠点での会議を行いたい人に有効なツールです。
データを送る際はツール上で暗号化が行われるため、安全にデータの転送ができます。
今では官公庁や大企業など、世界中で使われているWeb会議システムです。
料金
無料プラン:0円(機能制限あり)
有料プラン:1ホスト/月額2,000円~
ビジネスチャットツール
テレワークでは円滑にコミュニケーションを取れるようにしておかなければ業務が滞ってしまいます。そこで有効なのがチャットツールです。
ここからはビジネスでも利用できるチャットツールをご紹介します。
- Slack
Slackは、アメリカ生まれのビジネスチャットです。
世界100カ国以上で1日の利用者数約800万人以上という、絶大な導入実績を誇る信頼のおけるツールです。
今では日本の多くのIT系企業でも、社内でのビジネスチャットとして利用されています。
あらゆる種類のファイルをドラッグ&ドロップで共有できるため、手軽に利用できます。
料金
無料プラン:0円(機能制限あり)
スタンダードプラン(中小企業向け):1ユーザー/月額850円
プラスプラン(大企業企業向け):1ユーザー/月額1,600円
グループウェア:業務で必要なアプリを集約
続いて業務で必要なアプリを集約するグループウェアサービスをご紹介します。
必要に応じて導入してみてはいかがでしょうか。
- desknet’s NEO
desknet’s NEOは、株式会社ネオジャパンが運営するグループウェアサービスです。
2020年9月時点で430万人が利用しており、27種類もの豊富なアプリが搭載されています。
リモートワークに欠かせないWeb会議や、オリジナルの業務用アプリを作成できる機能などを揃えています。
高機能で、たくさんのアプリが搭載されているシステムは使いこなせないイメージがありますが、desknet’s NEOはPCに使い慣れていない方でも自然と使い慣れるような設計思想で作られているため、安心して導入できるでしょう。
料金
クラウド型 初期費用:0円
1ユーザー/月額400円
オンプレミス型 初期費用:5~300人/39,800円~
2年目以降(サポートサービス):5~15ユーザー/10,000円~
プロジェクト管理ツール:タスク・期限・進捗管理など
続いて業務のタスクや期限、進捗管理を行う上で役立つプロジェクト管理ツールをご紹介します。
- Asana
Asanaは、チームでタスク管理をするためのプロジェクト管理ツールです。
2012年にリリースされ、現在では世界中で13万社以上に利用されているサービスです。
特徴は、追求されたUIや操作性でITスキルが高くない人でもすぐに使いこなせるように作り込まれていることでしょう。
また、タイムトラッキングツール「Toggle」と連携ができ、タスク消化に費やした時間を可視化できます。
料金
Basic:最大15ユーザーまで/無料
Premium:1ユーザー/年額1,200円
Business:1ユーザー/年額2,700円
Enterprise:要問い合わせ
オンラインストレージ:ファイル管理・共有に必須
ここではファイル管理や共有に必要なオンラインストレージをご紹介します。
テレワークでなくても導入しておくと便利なツールでもあるので、ぜひ検討してはいかがでしょうか。
- Dropbox Business
Dropbox Businessは、インターネット上でファイルの保管や共有ができるオンラインストレージ「Dropbox」の法人版です。
いつでもどこからでもデバイスを問わずにファイルにアクセスでき、ファイル共有の効率化や、ファイルサーバーの管理コスト削減に有効なサービスです。
データの暗号化、2段階認証の導入など徹底したセキュリティ対策を行っているため、安心して利用できます。
また、Dropbox Business自体はクラウドストレージサービスですが、働き方改革を支援するビジネスチャット「direct」と連携する機能を追加したことにより、場所やデバイスなどを問わずDropbox上の資料や図面、写真などを簡単に送れるようになりました。
料金
Professional:1ユーザー/月額2,400円
Standard:1ユーザー/月額1,500円
Advanced:1ユーザー/月額2,400円
Enterprise:要問い合わせ
ナレッジ共有ツール:知識・ノウハウ・マニュアルなどの共有
ここからはナレッジ共有ツールをご紹介します。
業務を行う上で役立つ知識やノウハウ、マニュアルなどの共有を行う際に活用することで人材教育コストや業務の引き継ぎコストを低減できます。
- Qast
Qastは、Q&A形式やメモ形式で社内の知識やノウハウを1つに集約できるナレッジ共有ツールです。
特徴は、誰でも気軽に匿名でQ&Aに質問ができる機能が搭載されている点です。
また、以下のような機能も備わっています。
- 蓄積したナレッジの検索
- タグによる管理
- ユーザー同士のコミュニケーション
- 自分用のメモ
- チャットワークやSlackと連携
料金
フリープラン:10人まで/0円
スタンダードプラン:1ユーザー/月額600円
エンタープライズプラン:1ユーザー/月額900円
クラウドPBX:会社の電話をスマホで受信
クラウドPBXとは、オフィス内に設置されていたPBX(電話交換機)をクラウド化し、スマートフォンやPCなど多様なデバイスで内線・外線通話や転送などが行えるサービスのことです。
ここでは会社の電話をスマートフォンで受信できるクラウドPBXをご紹介します。
- Arcstar Smart PBX
Arcstar Smart PBXは、NTTコミュニケーションズ社が提供するクラウドPBXサービスです。
大きな特徴は、NTTの強みである外線電話とクラウド型PBXを組み合わせたサービスであるということです。
PBXやビジネスフォンのクラウド化により、回線工事や保守管理の必要がなくなることでコスト削減にも繋がります。その上、電話に関する設定をWeb上で行えるので、管理の手間がかかりません。
料金
初期費用(新設工事費):10,000円
契約基本料:月額5,000円
ID利用料:1ID/月額500円
SFA(営業支援システム):案件管理をオンライン化
ここでは、案件管理をオンライン化できるSFA(営業支援システム)をご紹介します。
- Salesforce Sales Cloud
Salesforce Sales Cloudは、株式会社セールスフォース・ドットコムが提供している世界シェアNo.1のCRM(顧客管理)・SFA(営業支援システム)プラットフォームです。
顧客管理から案件管理、見込み客管理、売上予測など営業活動を効率化する機能が豊富な点が特徴です。
顧客管理を一元的に行うことで営業生産性を高めるだけでなく、社内の情報共有を促進し、商談成約率の向上が期待できるでしょう。
また、モバイルアプリにも対応しているため、スマートフォンからでも利用できます。
料金
Essentials:1ユーザー/月額3,000円
Professional:1ユーザー/月額9,000円
Enterprise:1ユーザー/月額18,000円
Unlimited:1ユーザー/月額36,000円
まとめ
テレワークにおける勤怠管理の方法や勤怠管理システムなどを幅広くご紹介してきました。
他社の事例も踏まえながら自社でどのように運用していくのか、まずは就業規則の改定や運用するための仕組み作りからスタートすることが大切です。
その上で自社に合った勤怠管理システムやテレワークに必要なITシステムを模索し、活用してみると良いでしょう。
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