近年、政府による働き方改革によって多様な働き方が推進されるようになり、多くの人が柔軟な働き方に興味を持つようになりました。このような背景の中、複数の仕事を掛け持ちするという意味の「複業」という言葉が人気を集めています。では、この複業は本業とどのような関係にあるのでしょうか?
この記事では、複業と本業の関係性を明確にした上で、それぞれを両立するための方法や注意点を述べていきます。
複業と副業、本業との境界
副業と言葉のニュアンスが類似している「複業」。その具体的な違いは一体どこにあるのでしょうか?また、本業との関係はどのようになっているのでしょうか?
以上の疑問点についてご説明します。
副業の定義
副業とは、本業とは別に仕事をすることで収入を得る方法を指します。「副」という文字からも連想されるように、本業に比べるとサブ的な位置づけとして用いられることが多く、あくまで本業の片手間のお小遣い稼ぎ程度に考えられることが多いです。
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複業の定義
複業とは、「複」数の本「業」を掛け持ちする働き方のことで、別名「パラレルワーク」とも呼びます。特徴としては副業が軽いお小遣い稼ぎに用いられることが多い一方で、「自己実現」や「経験による人間としての成長」などを念頭に考えて、収入の増加に関しては二の次で考えられることが多いです。
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パラレルワークと似た言葉で、パラレルキャリアもあります。
複数の本業・ビジネスに取り組むことをメインと考える「複業」や「パラレルワーク」に対し、「パラレルキャリア」はビジネスに限定せず夢の実現やボランティアも含んだ言い方です。
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複業と本業の境界
複業の性質上、同じウェイトで複数の仕事を掛け持ちするという観点で、本業との境界はないというケースが多いです。しかし、言葉では「本業、複業の境界や違いはない」と言ったとしても、実際のところ、メイン、サブ的な関係を考えなければいけないケースもあります。例えば、本業で得た知識を複業に漏洩しないということが該当するでしょう。
調べてみたところ、以下の3つのポイントで境界を引く人が多いことがわかりました。
- 収入の大小
- 労働時間の大小
- 平日の日中に仕事をしている職のほうを本業と考える
収入や労働時間に関しては簡単に逆転してしまう場合が多く、ケースバイケースで本業と複業が入れ替わることになるので一概に区別をするのは難しいです。このように、具体的な境界を定量的に引くのは困難であることに加え、法的に本業と複業の定義は定められていません。そのため、個人の裁量で境界線を引くのが最適解といえるでしょう。
本記事では、混乱を避けるために、収入の大きい方、割いている時間の長い方を「本業」、それ以外の仕事を「複業」として話を進めます。
複業・副業の実態
複業は一体どのように生まれたのか、その実態はどのようになっているのかをご紹介します。
複業誕生の背景
かつての日本では、仕事を掛け持ちすることはパフォーマンスを低下させるとして、多くの企業で副業・複業は禁止にしてきました。また、過去に厚生労働省が公表していた「モデル就業規則」でも労働者の遵守事項として、「許可なく他の会社等の業務に従事しないこと」との規定がありました。
しかし、インターネットの発展等に基づく働き方の多様化で、複数の職同士が干渉し合うのではなく、むしろ相互にプラスに作用するのではないかと考えられるようになり、厚生労働省の「モデル就業規則(平成30年1月)」からも副業禁止規定が削除されました。
以上の背景から、いくつもの仕事を有することが世間的に容認されるようになり、その副産物として本業と副業の壁を取り払う働き方として「複業」が誕生しました。
本業と合わせて複業をしている人の割合
So-netが2019年に全国の20~50代の2,500人を対象に「複業に関する実態調査」を実施したところ、約2割の人が現在複業中であり、専業ワーカーのうちの約6割の人達が複業に対して積極的な姿勢でいることが明らかになりました。また、会社で複業が容認されているかどうか調査を行ったところ、約6割の企業で現在でも掛け持ちが認められていないということが分かりました。
しかし、新型コロナウイルス(COVID-19)をきっかけに、リモートワークを推奨する会社が増えると同時に、さらに複業をしやすい世の中になっていくことが予想されます。
複業の働き方の形態
複業の定義で述べたように、本業を複数持つ意味での複業ですが、スキマ時間で作業を行う必要があるため時間的、場所的制約がかかってきます。このような制約がある場合、働き方の形態が少し変わってきます。
では、実際に複業をするといっても、どのような形態で複業をする人が多いのでしょうか?
上記のSo-netが調査した「複業に関する実態調査」によると、「人気の複業ランキング」で第1位「ライター・作家」20.2%、第2位「投資家」18.2%、第3位「Web制作」11.2%という結果になりました。他にも動画配信やデザイナー、エンジニアなどインターネットを通じて在宅でも可能な働き方を選択する人が多かったです。
複業で得られる収入について
インターネットを用いる複業が多いという背景から、インターネット上のサービスを介して仕事を受注するフリーランスの平均月収をご紹介します。
日本労働組合総連合会の「ネット受注するフリーランスに関する意識調査2020」では、全国の20歳以上のフリーランス1,000人を対象にフリーランスの実態について調査を行ったところ、フリーランスの平均月収は、専業で168,600円、複業で85,960円、副業で60,201円という結果でした。
複業での月収を専業の月収と比較すると約二分の一となり、仮に複業を2つないしそれ以上することで収入の面では上回ることが可能です。対して、サブ的な意味を持つ副業の月収と複業の月収を比較すると、約25,000円ほど複業の方が高いことが分かりました。
また、副業と複業で100,000円以上稼いでいる人の割合を見ると、副業が約13.9%に対して、複業が29.4%と2倍以上も差をつけていることから、読み方は同じ「ふくぎょう」であっても考え方の違いがきちんと反映されていることが分かります。
本業一本と複業・副業をするのはどっちがいいの?メリット、デメリット
これまで、複業の働き方と、その実態についてみてきました。
では複業が人気となっている背景で、複業・副業のメリット、デメリット、また本業一本に絞った場合のメリット、デメリットはどこにあるのでしょうか?
それぞれについての働く側の見解を述べます。
本業一本のメリット・デメリット
まず、本業一本の場合のメリット・デメリットを解説します。
本業一本のメリット
余暇の時間を趣味や休息などにあてられる
複業している場合、本業の仕事が終わった後や休日に複業の仕事をしなければなりません。
しかし、本業一本だけであれば仕事が終わった後や休日を自由な時間にあてられます。
そのため、趣味がある人は趣味に多くの時間を割けます。また、家族がいる人の場合は、配偶者や子供に割く時間が増えるため、家族ファーストの充実した生活が送れます。
タスク管理が楽
大抵の人が、本業一本の場合は何かしらの会社について仕事を行うことになります。この場合、会社側で予め仕事のスケジュールが管理されることが多いため、複業・副業をする人に比べて、タスク管理が楽でしょう。また、会社から与えられた仕事を真剣にこなすことで、キャリアアップできる利点も考えられます。
本業一本のデメリット
視野が狭くなる
本業を一本に絞り一つの職種しか経験しない場合、他の仕事から新しいスキルを得られません。
もちろん、一つの仕事に集中して取り組むことでスキルを極められますが、どこかのタイミングで限界を感じることも少なくありません。もしも、他の仕事を経験して、スキルを有していたらスキル同士の組み合わせでこのような問題を解決できるかもしれませんが、本業一本だと難しいです。
離職リスクの増加
本業のみに限定していると、仮に現在行っている仕事が自分に合っていないと感じた場合や、なにかその会社でトラブルがあった場合に、他に当てがなく離職する際のリスクが高いといったことが考えられます。新型コロナウイルスのような感染症や自然災害などで休業を余儀なくされた場合、収入がゼロになる可能性もあります。
また、近い将来、AIの成長により現在存在している職業のうちの90%近くが代替えされる可能性があると示唆されていることからも、現職のみの場合は非常にリスキーであると考えられます。
複業・副業のメリット・デメリット
次に複業・副業をする際のメリット・デメリットについて解説します。
複業・副業を掛け持つメリット
複数の経験をすることでスキルアップできる
複数の業務に触れることで、一つの仕事しかしていなかった場合に比べ、様々な知見を得られます。また、データサイエンティストの仕事とライターの仕事を掛け持つ場合、データサイエンティストの仕事で得たデータ分析の知見により、現在のニーズを知ることができ、ライターの仕事に活かせるなど相乗効果を期待できます。
リスクの分散
東京商工リサーチの「2019年「業歴30年以上の『老舗』企業倒産」調査」によると、2019年の企業の平均寿命が23.7年と非常に短いことが分かりました。
また、これからの情報技術の発達により、時代の変化がより早くなることを元に、これからさらに企業に関しても移り変わりが早くなることが予想されます。この背景から、自分の属している企業がいつ倒産してもおかしくないことが分かります。
以上の事実より、複数の業種を掛け持ちすることで、いざという時のリスクに備えられます。
>>複業・副業のメリットについて詳しく知りたい方はこちらをご覧ください<<
複業・副業を掛け持つことのデメリット
仕事以外に使える時間が減る
複数の仕事を掛け持つことで必然的に、仕事に割く時間が増加するため、仕事以外に使える時間が限られることになります。そのため、なにか仕事以外で自分の時間が使いたいと思った時に、時間を見つけることが難しくなります。
マルチタスクによるパフォーマンスの減少を招く可能性がある
場合によっては、複数の仕事を同時並行しなければならないケースも生じてくるため、マルチタスクを余儀なくされることがあります。現代の科学によって、マルチタスクをすることにより、集中力の低下や、創造性の低下といったマイナスの効果をもたらすことが分かっています。よって、どちらの仕事も中途半端な状態になってしまうという可能性も十分に考えられるため、高いタスク管理能力が要求されます。
>>複業・副業のデメリットについて詳しく知りたい方はこちらをご覧ください<<
本業・複業・副業の具体的な働き方
ここまで、本業・複業・副業の概要や利点などをご説明してきました。
ここからは、それぞれの具体的な働き方や、働くに至るまでのステップの違いをご説明していきます。
複業・副業に適さない本業
本業・複業・副業の具体的な働き方を解説していく前に、掛け持ちをしたくてもするのが困難な職種について紹介します。
複業・副業をしにくい本業の例:公務員
公務員は、国や地方公共団体の職員であり、国全体の行政とのサポートをする「国家公務員」と、その中でも都道府県や市町村に属し、地方行政等を担う「地方公務員」という区分があります。公務員の例としては、警察や消防士、教員などが挙げられます。
公務員は、民間の企業に比べて、リストラなどのリスクが少なく、安定性が魅力的な職種ですが、国直属の職員であるため制限も厳しいです。実際に「国家公務員法」および「地方公務員法」という公務員に対する法律で複業・副業について以下のことが記されています。
国家公務員法 第103条
職員は、商業、工業又は金融業その他営利を目的とする私企業(以下営利企業という。)を営むことを目的とする会社その他の団体の役員、顧問若しくは評議員の職を兼ね、又は自ら営利企業を営んではならない。
引用:国家公務員法 第103条
地方公務員法 第38条
職員は、任命権者の許可を受けなければ、営利を目的とする私企業を営むことを目的とする会社その他の団体の役員その他人事委員会規則(人事委員会を置かない地方公共団体においては、地方公共団体の規則)で定める地位を兼ね、若しくは自ら営利を目的とする私企業を営み、又は報酬を得ていかなる事業若しくは事務にも従事してはならない。
引用:国家公務員法 第38条
これらの法律は、公務員に副業を禁止するものを言っており、仮にバレてしまうと罰則を受ける可能性があります。以上の理由から、公務員は複業・副業に適さない職となります。
複業・副業に適さない本業の例:労働時間の長い仕事
労働時間が長い職種に就いている場合、その職種以外に使う時間が必然的になくなってしまうため、複業に適さない職種といえるでしょう。
日本人の一日の労働時間の平均が約7時間30分、週の労働時間の平均が約39時間なので、これらのボーダーを超えるか否かで判断できます。労働時間が長い職種の例として有名なのは、朝早くから出勤して何日も寝泊まりで収録を行うテレビ局や、夜遅くでも関係なく仕事をしなくてはならない長距離トラック運転手などが挙げられます。
複業の具体例
本業と異なり、複業の働き方は幅広く戦略によって多様な働き方ができます。
ここでは、目的別に具体的な複業の例をご紹介します。
本格的に取り組める複業
はじめに、ガッツリ稼いだり、本腰を入れて取り組むことを目的とした複業の例を2つご紹介します。
エンジニア
プログラミング言語の知識を用いて、私達の生活を豊かにしているIT関連のものづくりをしている技術者のことをエンジニアといいます。
エンジニアには、webサイトやwebアプリケーション等、webに関わるシステムの開発・運用をするwebエンジニアや、サーバー構築やネットワーク管理などのネットの基盤に関わるシステムの設定等を行うインフラエンジニアなどがあります。需要が高く仕事を探しやすいのはもちろん、給料も比較的高額であるのが特徴です。しかし、高額な案件になるほど業務内容が複雑になったり、プログラミング言語の成長が非常に早いことから、常に新しい技術を学び続けなければならなかったり、かなりの時間を要します。
人事
会社組織の人材管理に関連し、会社にあった人材の採用や、社員を管理する業務を行う職種を人事といいます。
本業で人事の仕事をしている場合、その知識と経験を活かしてそのまま働ける魅力があります。仕事柄、比較的時間を要することはもちろん、本業と相互でキャリアアップを目指せるという点から本格的に取り組める複業として人気があります。
複業禁止の会社でもバレにくい複業
複業をはじめたくても、会社のルールで禁止されているケースがあります。
しかし、複業を通して大幅に収入をアップさせ、いずれは会社をやめて独立したいという方も多いはずです。
そういった人のために、ここでは複業禁止の会社でもバレにくい複業を3つご紹介します。
クラウドソーシング
クラウドソーシングは業務を不特定多数の人に委託する複業です。複業希望者はインターネット通じて、世界中の仕事を受注できます。
案件の数が他の複業の形態に比べて段違いに多く、仕事の種類は大きくタスク型・プロジェクト型・コンペ型の3つあり、それぞれ特徴を持っています。
クラウドソーシングについて、詳しくは「クラウドソーシングとは?意味からおすすめのサイトまで一挙公開!」で紹介しているのでご覧ください。
投資
会社に容認されやすい複業の鉄板として、投資が挙げられます。
投資とは、自身の保有している資本を、成長しそうな対象に投じることで、将来的に資本を増やすことを指します。一方、投資対象がマイナス成長した場合には、もとの資本が下がる可能性があります。
投資の対象は様々で、有名なもので、企業に対して資本を投じる「株式投資」、為替に対して資本を投じる「為替投資(FX)」、不動産に対して資本を投じる「不動産投資」などがあります。最近ブームになっているビットコインの仮想通貨も投資の対象になっており、他の投資対象に比べて、成長の振り幅が非常に大きいことから、一攫千金も期待できます。逆に、借金を背負うリスクもあるので注意が必要です。
スキルの切り売り
近年、流行っている複業の一つにスキルの切り売りがあります。
スキルの切り売りは、ものではなく、自身のスキルを売り出すことを指します。例えば、料理を好きな人が、他の料理が苦手な人の料理を代行で作ったり、デザインが好きな人が、他の人のためにデザインをすることで収益を得る場合が当たります。身近なところでは、家庭教師も自身の受験経験というスキルを売り出すという点で、スキルの切り売りと考えられます。
好きなことで始められるのに加え、自身のスキル向上にもつながるため、今後に期待のできる複業と言えるでしょう。
動画配信(匿名の場合)
現在当たれば大幅な収入アップを狙える職種として、動画配信があげられます。
動画配信には、動画自体に値段をつけて収益を発生させるタイプと、動画に広告を貼り付けて収益を発生させるタイプの2種類が主流です。それぞれのタイプの選択方法としては、お金を払ってでも手に入れたい専門性の高いスキルを発信する場合は、動画自体に価格をもたせ、お金を払ってまで見る必要のない暇つぶしの動画を配信する場合は、広告費で収益を得るのが妥当と言えます。
不要品の売出し
お小遣い稼ぎの定番として、不用品の売出しが挙げられます。
自身の保有している不用品を、それを欲しい人に売ることを指します。商品に定額をつける「フリーマーケットタイプ」と、欲しい人が値段を釣り上げる「オークションタイプ」が主流です。
スキルが全く必要なく、好きなタイミングで始められ、不用品をお金に変換して処分できることから古くから愛されている複業と言えるでしょう。
このように、会社にバレにくい複業を紹介しましたが、会社に隠れて複業をするのはリスクを伴います。
複業がバレる理由やバレたときのリスクなど「複業・副業がバレるとどうなるの!?複業・副業がバレない方法は?そんな疑問にお答えします」で紹介しています。複業をしようと考えている方は、リスクもしっかり理解した上で複業を探しましょう。
本業・複業選び方
働き方の具体例が分かったとしても、複業の選択方法はどのようにすればよいのでしょうか?
また、本業と比べて選び方は違うのでしょうか?
ここでは、本業・複業を選ぶ時の考え方をご紹介します。
保有しているスキルから考える
自身の保有しているスキルから複業を選択する方法があります。
こちらの方法は、すでに自分の誇れるスキルを有している人におすすめの複業の選択方法になります。自分のスキルや特技をそのまま仕事に活かせられるという特徴から、即戦力として働けます。また、保有しているスキルが、専門性の高いプログラミングのスキルなどの場合、高額で働けられるのも魅力です。
一般的に新卒で本業を探す事が多いですが、そのときと比べ、将来性ではなく即効性を求められる点で選び方が異なっています。
目的から考える
複業をする目的から考える方法があります。
こちらの方法は、ある程度、自分の軸が固まっている人におすすめの複業の選択方法になります。複業の目的は、多岐にわたり具体例をあげると以下のようなものが挙げられます。
- 収入を安定させたい
- 本業と相互作用させてスキルアップしたい
- 幅広い仕事を体験したい
本業のみの場合に比べ、最低限の収入の確保をする必要がないため、仕事選びの幅が広がります。
性格から考える
複業をする時、自分の性格に合っているかどうかで考える方法があります。
こちらの方法は、好きなことよりも、負担なく複業をしたい人におすすめの複業の選択方法になります。例えば、コツコツと物事をするのが好きな性格なら、単純作業のシール貼りのような複業を選択し、社交的な性格なら、人事や接客など人と関わるような複業を選択するイメージです。
本業を選ぶ際の自己分析に類似していて、紹介した方法の中で最も本業に近いかたちの選び方になっています。
複業・副業を始める際の注意点
複業を始める際に注意しなくてはいけない点がいくつかあります。
ここでは、複業を始める際に注意しなくてはいけないものの代表的なものを紹介します。
就業規則で掛け持ちが禁止されていないか確認する
まずはじめに、自身の会社の就業規則で複業が禁止されていないか確認する必要があります。
時代の変化とともに、複業を推奨・容認する企業が増加していますが、未だ大半の企業では禁止されているのが現状ではないでしょうか。また、表面上は複業が容認されていても、いざ始めてみると、周りの他の社員から冷たい態度をされたりする可能性があります。そこで、見切り発車で複業を始める前に、就業規則に複業禁止の記載がないかを確認する必要があります。さらに、他の社員に複業をしているかどうかを聞いてみるのも有効的です。
確定申告の必要があるかどうか
次に、複業を始めたとして、確定申告が必要かどうかを確認しましょう。
本業のみで所得を得ている場合、勤め先の会社の方で年末調整という名の確定申告をしてもらえるので考える必要はありません。
しかし、複業で収益を得ていると、場合によっては確定申告をする必要があります。
確定申告というと難しいように感じますが、注意するポイントは、「複業での稼ぎが20万円を超過するかどうか」です。もし20万円を超える場合には、自分で確定申告をしなければなりません。
複業も給与所得かその他所得かで条件が変わってくるので、詳しくは「確定申告って何?誰が行う必要があるのか?目的からやり方まで完全明解!」をご覧ください。
スケジュール管理
最後に注意しなければならないのが、スケジュールの管理です。
複業を始める前に比べ、スケジュールが一杯になることが考えられます。そうした時に、きちんとスケジュールの管理をしていないと、ダブルブッキングや仕事が期限内に終わらないといった事態を誘発する可能性があります。また、予定が仕事でつめつめになっていることで、本来、熱意を持って行っていた複業がストレスになり自分を追い込むこともあり得ます。
そのため、スケジュール管理アプリを使って賢く、自身のタイムマネジメントをすることが求められます。
さいごに
本記事では、複業とは一体どういうものなのか、本業と比べてどのように異なっているのか紹介しました。この記事を通して、複業をするビジョンが少しでも広がれば幸いです。
情報技術は指数関数的な成長を見せており、AIによってほとんどの仕事が代替えされる時代がすぐ近くに来ていると言われています。そのような時代が到来した時に、人工知能の苦手とする多角的な働き方ができる人材が重宝されるのは自明と言えるでしょう。
これからの時代の変化に合わせて、早期から複業を始めてみてはいかがですか?
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